古唐津 岸岳庵

24時間古唐津数奇 feat. 初期伊万里・李朝・木地盆

2013-01-01から1年間の記事一覧

2013年を振り返って

2013年もあと1日。 「あっ」と言う間の1年でした。 古美術、という観点で言うとモノへの接し方が変わった年であったように思います。 ここまではなんだ、かんだと言いつつモノをそこそこの数、買ってました。 今年は、と言うと… 来てくれたものは数点。 今、…

大兄との呑み納め

いつもお世話になっている、本業の業界大先輩Yさんとの呑み納め。 僕の数段上をいく多忙な方ゆえ休日の早い時間からはじめる。 場所は先般ご紹介いただいた湯島のKさん。 三度目の訪店でようやくお店に対して解れて来た感じ。 相変わらずの緊張感だが、たま…

M.K.さんと斑筒盃

昨夜、先般の撮影でお世話になったM.K.さんにお礼の一献。 サシで呑むのは7年ぶりぐらい. 待ち合わせは下北沢。 懇意のお店に御連れし、氏が如何に酒器に、いや古唐津に魅せられていったか、または今後の古美術業界のことなどを一問一答のインタヴュー。な…

カンツマ

師走も半ば。 2013年初頭「なんとなく、斑に出逢えそうな感じがする」と記したが、どうにもならなかった。 残り2週間弱で大逆転もあるかもしれないが、望みは薄い。「これは良い!」というものもあったけれど、身の丈とバランスがとれず…。 思うに今年は手…

味付け遊び

先だって在唐津の、敬愛する作陶家さんから盃を拝借した。 酒席に持ち込まれたものを座興の延長で「味をつけて返します!」と酔いにまかせて 半ば強引に借り受けた次第(Kさん、すみません…)。 きちんと古来の陶技と材料をもってつくられたもの。 そこかし…

柿の蔕

とある方から伝世の「柿の蔕向付」を見せていただいた。 良く見かける平戸系ではない、間違いなき松浦系、多分道園のそれ。 高台の削り出しは鋭く、土味は細やか(←伝世ゆえ茶色に変色してるが元は白みがかった 彼の窯のものであることは容易に察する事が出…

ライフ・スタイル

今日は本業で朝一から先ほどまで。 朝一の仕事は担当アーティストのアルバム用写真撮影。 今回本人のリクエストで”和”テイスト。 http://www.koheijapan.jp/ 「お茶室で撮影」と決まったのが10日前。秋の休日です、当然のごとくお茶室予約が出来ません…。 窮…

圧倒的な、井戸

仕事の合間に根津美術館に行って来ました。 http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html 井戸茶碗の名碗がありえない数、展示されており…。 感想は、と言えば… もう、「おなかいっぱい」でした。 数が展示されている、ということで井戸の「約束事…

筒盃=マーケット・イン(改訂Ver.)

拙ブログにおいて、何度も「筒盃~たちぐい」が何故出来たか?を記して来た。 朝鮮半島からやってきた陶工さんが彼の地になかったものをどうして作ったんだろう?? …なんて、ずっと考えて来た。 現在、唐津周辺域に窯を営む作陶家も口を揃えて言っている(…

塩うに、のこと

物産展やら、道の駅に立ち寄るのが好きです。 それぞれのエリアの、食文化を体感出来て楽しいし、何より”独酌の友”を探せる、から。 で、昨日立ち寄った物産展でちょいと奮発した。 福井の「塩うに」。 福井と言えば新入社員時、最初に担当したエリア。その…

先輩のアドヴァイスと燗酒

久しぶりに懇意の骨董屋さんに顔を出した。 一頻りの世間話やら、九月の有田行きなどを話した後に東美特別展の話しに。 印象的だった盃の話しで盛り上がる。 その後、店主はこう言われた。 「古唐津に対する経験値も一通り、それなりの見識も蓄積されたよう…

大兄の隠れ家と東美

大兄と久しぶりに一献。 いつも「!」なお店に御誘いいただき、そのたびに世界が拓ける自分。 今回もそんなお店でした。 ストイックなまでに隅々まで店主の美意識が行き届き、更に超絶の酒&肴。 拘りがさらりとしていて、気持ちが良い。 びっくりしたのは古…

筑前のお酒

田中六十五、というお酒。 昨年来、どうにもこうにも”やられている”日本酒。 そんな好いて止まないお酒を造っている、張本人に会えた。 田中六十五、まさにそれをつくっている方。 直接汲んでいただいき恐悦…。 田中克典氏。福岡・糸島の白糸酒造、八代目蔵…

陶友

なかなかに時間がとれない。 忙しい事は良い事、と理解しつつ、古陶に接したくもなかなかに…。 嗚呼、骨董屋さん巡りやら、陶友と一献交わしたいなぁ。 そんな最中にふっ、と思い立ち陶友に電話。 何度かのすれ違いを経て、ようやく繋がる。 「お久しぶりで…

辰紗の盃

あるところにはあるんですね…。 初期伊万里・辰紗盃。 口径7.5センチ、器高4.3センチ。広瀬向古窯発掘のひしゃげもん。 盃の外側が白磁の上に辰紗が覆うように。 見込みサイドは白磁のまんま(本のネタにもなっている秋草を辰紗で書いたって奴じゃありません…

土味

昨夜は映画を観ながら独酌。 やはり糸島の「田中六十五」は美味しい。 都合4合ぐらい呑んだかな?。 今日は三連休初日。お休みなのでゆっくりめに起きた。 朝食を摂った後に、逆さにしておいた牛石の徳利を仕舞う。 普段はそそくさと仕舞うのですが、時間に…

清六の辻

あっと言う間に1週間経ってしまったなぁ。 さて、前回の続き。 学芸員さんに御逢い出来るのが嬉しくて、約束の時間より1時間半も早く有田に着いていた。 雨はシトシト程度。色々考えて平戸北部系清六の辻古窯群(1号、2号、大師堂横と3つの窯跡が近在してい…

近世考古学から学ぶ

先週末は例年の通り、福岡出張。 帰京便までの時間がそれなりにあったので”必殺とんぼ帰り”で武雄に。 5月に行った「市立武雄図書館」の現況チェックが目的。先般はありえないTV露出量で混雑しまくりであったが、時間を経てなんとも良い感じになっていた。…

発掘もん同士

松浦系藤川内。 武雄系川古窯谷下窯(←多分)。 発掘モン同士。 週頭から、不謹慎と思いつつ…やってます。 好きだった盃が旅立つ。 色々と思いながら。 また貴重な経験をしました。 生意気かもしれないが、古美術に対する自分なりの姿勢が出来つつあるかも。

小林秀雄翁の皮鯨盃

壺中居さんに行った。 買い物ではない。 モノを観るために…「目の眼」9月号に掲載されていた小林秀雄翁旧蔵の皮鯨盃を観るために。 その一週間前に購入した同誌でその盃を知った。 ←Used with permission / © Me no Me Co.,Ltd. 2013 写真から推察するに… …

筒は、筒でも…

久しぶりに実家に。 常日頃のせかせか感が噓のような、ゆるやかな時間を過ごしました。 近くの拘り酒屋で「万齢」純米を購入。 皆が寝静まった後に独酌開始。 自宅とはまた別の、なんともいえない開放感が心地よい。 すいすい、とあっという間の四合クリアで…

三条柳馬場東入る中之町

18日、所用で3時間ばかり京都にいた。 地下鉄の駅から目的地までほんの5分。猛暑でどうにもならず、イノダコーヒに避難。午前中故、人が少なくてナイス。大好きなコーヒーフロートを飲みながらiphoneをいじっていて「三条通りと言えば、江戸初期に焼き物屋…

三島(再度改訂Ver.)

昨夜はこれで呑みました。 拙蔵の酒器は友人の言によると李朝中期ぐらい?のよう。 どんなもんでしょうか??(李朝になるとわからないので…) 武骨でずっしりと重い。 径は9センチ弱。無傷でお酒を呑むにはちょうど良い感じ。 3、4年前に拙宅に。 (↑因…

如何にすべきか?

欲しいものが無いから、買わない(←強がり=買えない)。 アベノミクスの恩恵に当たらない、我が懐は厳しい。 そういう時に「欲しい」と思うものがひょい、と出てくるのが世の常、そして古美術の常。 そう、高いものでもない。 けれど、安いものでもない。 ……

作為

ここのところ忙しく、なかなかに陶友と酌み交わす機会がなかった。 が、ようやく一席設ける事が叶った。 業界の先輩&古陶数寄のYさん、友人、そして僕。 ビールで喉を潤し、一頻りの世間話。 で、おもむろにそれぞれの酒器を取り出して…。 「ストン」とYさ…

古唐津 始源に関して

拙ブログでは何度も通説たる「波多氏 古唐津始源説」に対して(?)を呈して来た。 諸先輩方の見識に尊敬の念を抱きつつ、日々更新される新事実を受け止め検証を重ねる。 歴史、とはそういうものだと私は考える。 そのアプローチで一層(?)は強くなってし…

インターネット

インターネットの功と罪が古美術業界でも声高に語られて久しい。 得てして「罪」が、ね。 僕は「功」に一票。 オークションは勿論ですがブログ、FB、mixi、twitter等SNSを通じてどれだけ多くの古唐津数寄、いや肥前陶磁数奇にリンク出来たことか。まぁ、一方…

初源伊万里のこと

初源伊万里。 名付け親は秦秀雄翁、なのでしょうか? 僕がはじめて”その名”を知ったのは、勝見充男さんの著書から。 今から10年ぐらい前のことで「古伊万里の前が、初期伊万里、でその前が初源」ぐらいにしか 思わなかった。ここのところ、その初源伊万里が…

陶器か、磁器か?

友人の粋な計らいで、東京ではなかなか手に入らない福岡・糸島のお酒、 「田中六五 純米」が届いた。 一升瓶二本を一時に買ったのははじめて。 はじめて口にしたのは今年四月の福岡出張時。 お気に入りの居酒屋「さきと」さんでご主人に勧められて。 その時…

我ながら…

昨夜もそれなりに呑みました。 先だっても書きましたように、ここのところの酒量は右肩上がり。 で、朝。 どうやって寝床に辿り着いたのかも覚えておらず…。 6時過ぎに目が覚める。 なんともだるく「もう少し寝よう」、そう思った矢先に 「ひょっとすると酒…