古唐津 岸岳庵

24時間古唐津数奇 feat. 初期伊万里・李朝・木地盆

古唐津

筑前のお酒

田中六十五、というお酒。 昨年来、どうにもこうにも”やられている”日本酒。 そんな好いて止まないお酒を造っている、張本人に会えた。 田中六十五、まさにそれをつくっている方。 直接汲んでいただいき恐悦…。 田中克典氏。福岡・糸島の白糸酒造、八代目蔵…

陶友

なかなかに時間がとれない。 忙しい事は良い事、と理解しつつ、古陶に接したくもなかなかに…。 嗚呼、骨董屋さん巡りやら、陶友と一献交わしたいなぁ。 そんな最中にふっ、と思い立ち陶友に電話。 何度かのすれ違いを経て、ようやく繋がる。 「お久しぶりで…

土味

昨夜は映画を観ながら独酌。 やはり糸島の「田中六十五」は美味しい。 都合4合ぐらい呑んだかな?。 今日は三連休初日。お休みなのでゆっくりめに起きた。 朝食を摂った後に、逆さにしておいた牛石の徳利を仕舞う。 普段はそそくさと仕舞うのですが、時間に…

近世考古学から学ぶ

先週末は例年の通り、福岡出張。 帰京便までの時間がそれなりにあったので”必殺とんぼ帰り”で武雄に。 5月に行った「市立武雄図書館」の現況チェックが目的。先般はありえないTV露出量で混雑しまくりであったが、時間を経てなんとも良い感じになっていた。…

三条柳馬場東入る中之町

18日、所用で3時間ばかり京都にいた。 地下鉄の駅から目的地までほんの5分。猛暑でどうにもならず、イノダコーヒに避難。午前中故、人が少なくてナイス。大好きなコーヒーフロートを飲みながらiphoneをいじっていて「三条通りと言えば、江戸初期に焼き物屋…

三島(再度改訂Ver.)

昨夜はこれで呑みました。 拙蔵の酒器は友人の言によると李朝中期ぐらい?のよう。 どんなもんでしょうか??(李朝になるとわからないので…) 武骨でずっしりと重い。 径は9センチ弱。無傷でお酒を呑むにはちょうど良い感じ。 3、4年前に拙宅に。 (↑因…

古唐津 始源に関して

拙ブログでは何度も通説たる「波多氏 古唐津始源説」に対して(?)を呈して来た。 諸先輩方の見識に尊敬の念を抱きつつ、日々更新される新事実を受け止め検証を重ねる。 歴史、とはそういうものだと私は考える。 そのアプローチで一層(?)は強くなってし…

インターネット

インターネットの功と罪が古美術業界でも声高に語られて久しい。 得てして「罪」が、ね。 僕は「功」に一票。 オークションは勿論ですがブログ、FB、mixi、twitter等SNSを通じてどれだけ多くの古唐津数寄、いや肥前陶磁数奇にリンク出来たことか。まぁ、一方…

ぐい呑み、のこと

以前、このブログでも触れたがここ最近、改めて気になって仕方が無いことがある。 …それは古唐津の、「ぐい呑み形(なり)」のこと。 朝鮮半島からやってきた陶工が作ったもの。 けれど同時期の朝鮮半島で作られていたものとは全く異なる形(その時代、彼の…

久しぶりの独酌&飯洞甕古窯のこと、など

ここのところ忙しかったので、「自宅で独酌」ってのが叶わなかった。 やっと時間が取れてやりつつの、アップです。 以前は「酒器が使いたい」ために呑んでいたんですが、ここのところ「お酒=日本酒」が呑みたくて、って感じに。基本は佐賀のお酒(天吹、七…

斑と言えども…

日曜日の夜ですが独酌しております。 一合五酌で止めるつもり(←あくまで)。 ずっと斑の盃を追いかけておりますが、どうにも出逢えておりません。 ここ数年の”出逢い”は友人が向けてくれた帆柱か、皿屋の碗形盃一度きり。 (良い感じだった…けれど僕には小…

雑器と茶陶

今日は久しぶりの休日。 早い時間からゆったりと呑んでいます。 とめどなく本やら図録を捲っているとやたらに「雑器のつくりが…」とか「茶陶ならでは…」 なんて言い回しが。 お茶はとりあえず、な程度ゆえ、あんまり偉そうな事は言えない。雑、ってことなら…

天目盃のその後

拙蔵の黒唐津天目盃。 先だっては「松浦系?」なんて思ったりしたが伊万里の師匠から「川古では?」とメイルが。 ←川古窯の谷下窯古窯・物原(2007年撮影)。 上手から下手まで、ホントにいろんなものを焼いていた窯。 「…そうかも」と、陶片をガサゴソ。 出…

松浦系明尊寺裏、はたまた勝久?

先々週、拙宅にやってきた黒唐津天目盃。 どうしても、これが作られた窯を突き止めたくて大量の写真を長崎の師匠にメイルした。 昨日お返事が。 「よく写真をみたら葭ノ本とは違うみたい。彼の窯で産された天目はシャープで所謂天目形。この盃は天目の定型か…

酒肴~牛深の、きびなご丸干し

日曜日。 家人のリクエストで「銀座熊本館」に。 くまモングッズも楽しいけれどお目当ては食。 いきなり団子は当たり前に購入。 色々と目移りする中で焦点が定まったのは「きびなごの丸干し」、でした。 きびなごは元々大好きなんですが「丸干し」ははじめて…

次世代を担う人たち

陶友達と一献。 ブライテスト・ホープ。 現代陶唐津を今後担うであろう竹花&矢野両氏。 作陶への熱き想い、頑な拘り、そして凛とした姿勢。 時折見せるライバル意識。 才能があるがゆえに抱える苦悩も多々あるのでしょう。 「選ばれし者のみに与えられる苦…

手放したモノ

モノに対する接し方が変わって来た、と書いた。 使い倒した、愛すべきモノも手元を離れて数日で忘れてしまったり。 ここのところ、”そんな感じ”が加速中。 …ただモノを追求する思いは強く、重くなって来ている。 正直これらは”無理矢理”な言い訳でもある。 …

器は、使われてナンボ

使い倒してナンボ。 重ね重ねそう思う。 箱に仕舞われ1年、なんてかわいそうだ。 その器が伝世のものであろうとなかろうと、使われてなきゃ、ね。 強く思う。 僕の場合、1ヶ月使わない器は他の主を捜して旅立って行く。 というかそう心がけている。 この1週…

モノを通じてみる窯、のこと

古唐津に強い、と言われる骨董屋さんでも「これを作った窯には興味ないなぁ」と言われる。 確かに。 モノが全て、です。 伝世であったりしたら、よっぽどキャラが立っていなければわからないわけだし。 手元にあるモノがどこの窯で作られたか? 僕のように窯…

謹賀新年

旧年中は大変お世話になりました。 友人から誕生日プレゼントとしていただいた「鍋島純米」をやってます。 韓国海苔との相性バッチリ。 で、元旦ということで胡座をくんで既に3合。 根来折敷で正月気分を盛り上げながら至福の時。 本年も拙ブログをどうぞ宜…

友人の、心配り

いつも刺激を受けている友人。 付き合いは2005年から。 真っすぐで、噓がない。 疑わしきは扱わず。 顧客のリクエストをきちんと汲み取り、自分のフィルターを通したうえで(←ここ大事) 向けてくれる。 彼への信頼は厚く、僕に馴染んで手元を離れない酒器の…

平戸系の目跡

とある方に盃を見せていただいた。 形、釉調、土味からして、平戸北部系小森谷古窯発掘とわかるものだった。 が、高台をみて「!」、でした…。 くっきりと目跡が三つ!初見、でした。 彼の古窯の盃はどれもこれも陶枕の上に一つ一つおかれ焼かれていたもんだ…

中川自然坊さんのこと…

渋谷の黒田陶苑さんからDMが届いた。来週から中川自然坊さんの遺作展を行う模様。 そうか、もう1年なんですね。鬼籍に入られて。 自然坊、というインパクトのある名前を意識したのは2002年に発売された雑誌「Pen」の”徳利とぐいのみ”と銘打たれた特集号。以…

骨董屋さんからの着信

●見た目や本業ゆえか「人とコミュニケーションをとるのが得意」と思われる。~否、どちらかと言えば苦手な方。 ●一方、思ったら突き進む質。ゆえに行動力はある方かもしれない。 古唐津にのめり込んで10年弱。 ★当初は身を顧みずに大店から何から全てに飛び…

矢野直人氏 個展

もう一週間前の事ですが、友人の作陶家・矢野直人氏の個展に行って来ました。 ここ一年の、媒体における氏の掲出数は諸先輩を超える勢い。 自然、こちらも期待に胸を膨らませて、の「ぎゃるり あじゅーる」訪問でした。 想像を遥かにこえる出来。まさに「…」…

僕の贋物経験②

2度目の失敗、これが大きかった。色んな意味で。 その盃は同好の、遠方に住む人の所有だった。初見で気に入って即座に割愛を乞うもにべもなく断わられ、その後数度お願いするもその都度撃沈。一度見た、触った、そして呑んだその印象、感覚は日々育ち、僕の…

僕の贋物経験①

H氏のブログに触発されて2度に分けて僕の失敗体験を綴ってみます。 古唐津を好きになって10年弱。買ったり売ったりしながらここまで来ました。そんな中で過去2回、それなりにダメージの大きな間違いをやらかしました(実際は気づく前に手元を離れてしまった…

初秋の、窯跡巡り〆~作礼山

短時間にぐるぐる廻り、福岡へ。 虹ノ松原を抜けるタイミングでフライトまでの時間が余っていることに気付いた。 で、もうひと企みすることに。 「浜玉から七山越えで作礼山、行けないかな?岡本作礼さんの窯に行ってみたいし」と思ってナヴィを繰る。案の定…

古唐津への、僕の接し方

敬愛する”東京の師”に言われた。 ”真面目すぎる”、と。 ”突き詰めすぎるとモノが逆に見えなくなり、間違いを冒すよ”、と。 ”贋物を恐れすぎない、もっと大らかな方が良いかも”とも。 確かに自分は諸事につけ生真面目に過ぎる、かもしれない。 この道について…

出会い、繋がり

僕が伊万里の友人からその人を紹介されたのは2006年の冬、だった。 以降その人を「師」と仰ぎ、様々に時間を共有してきた。 歯車が噛み合って、師のことを世に伝える機会を得られた。 出会いが、繋がりが生まれた。 平成の世に、僕らが今、こうして惹かれて…