古唐津 岸岳庵

24時間古唐津数奇 feat. 初期伊万里・李朝・木地盆

古唐津

波戸岬の陶片

東京から呼子に在を移され、SNSで様々に発信されているYさん。 2012年に氏のブログに触れて以来、いつもその更新を楽しみにし、またその文章に刺激されている。「いつか直接語り合いたいもの…」と思って来たが、先の唐津出張の際にその願いが漸く叶った。 コ…

実家にて

酒屋さんから「夏酒」が姿を消し、 蝉がツクツクホウシ主体になってきた。 あの刺すような猛暑も一段落し、窓を開け放って寝ると明け方の風は寒いくらいに…。 この歳になり、季節の移ろいに敏感になってきたよう。 本業が夏期休暇になり、ここ数日は実家での…

古唐津 始源期

古唐津始源期の話し。 「岸岳城に拠った波多氏によって唐津焼ははじまったのだ。さかのぼれば室町では?」と強い口調で話される方が多い。その話題になると僕は意識的に話題を変える。丁寧に話しをしてもそれまでの“楽しい古唐津談義”が間違いなく”嫌な空気”…

唐津やきもん祭り 2015~④

なかなかに時間通りにこなせず、帰京便を気にする時間に。 気忙しくも勝見師匠を飯洞甕古窯へ御連れした。 …そんな僕らを鎮めてくれる木立や川のせせらぎ。 古窯の森はいつものように凛とした空気に包まれていた。 市ノ瀬のように陶片こそ見当たらないが窯体…

唐津やきもん祭り 2015~③

在唐津・最終日の五月六日。 前夜の痛飲故に酷い頭痛に悩まされながら勝見師匠とロビー集合(師匠は僕以上に呑んでいるにの全く持って平然としている。流石…)。気分は悪いが、色々済んで気持ちも軽く、伊万里の師匠宅→古窯跡めぐり→草伝社さんを巡る。うつ…

唐津やきもん祭り 2015~②

GW後半の唐津一日目は古唐津数奇に囲まれ、とことん呑んだ。 ホテルに戻ったのは0時過ぎだったか? 二次会・会場のカフェルーナを出た頃は良い感じに酔っぱらっていたが、ホテルの部屋でシャワーを浴びると俄然目が冴えてしまい…そうなるとシンポジウムの事…

唐津やきもん祭り 2015~①

ゴールデンウィーク後半は唐津へ。 拙ブログで何度か触れていた「唐津やきもん祭り」の一環であるイヴェント「温故知新 feat. 勝見充男」とシンポジウム「古陶のある暮らし~日常の贅沢(ぜいたく)」に参加するためだ。 と、言う事で今回は勝見充男師匠が同…

目の眼5月号「古唐津の風景」&唐津やきもん祭り

色々と仕込んで来たり、サポートして来た事が形になりつつあります。 まずはお手伝いさせていただきました、目の眼5月号特集”古唐津の風景”。 こちらでは窯跡について関わらせていただきました。 詳しくは↓ http://menomeonline.com/ チェックしてみてくだ…

出張

週末から沖縄出張だった。 ここ数年、この時期のお決まり。 気温は13℃弱。 風が強く、体感温度は低かった。 本業の、緊張感バリバリのセッションが2日みっちり。 歌録り10名。 神経すり減らし、ヘトヘト…。 そんな疲れを解す場所を探し、久茂地、旭橋、そし…

師匠の天目茶碗

2ヶ月程前、親しい人から日々の習慣として「朝起きたらゆっくりと白湯を飲んでる」と聞いた。 ほぼ同じタイミングで「寝起のお水を一杯」というのは身体を冷やすからあんまりよろしくない、 と別なところで耳にしていた。 「モノハタメシ」と「寝起の白湯」…

@ 飯洞甕古窯

先般の唐津行きの際、ほんの少し時間があったので草伝社O氏と飯洞甕古窯に参じた。 5月に確認出来なかったことが気になっていたので…。 それは飯洞甕下と上古窯の間にある、と言われている陶工さんのお墓の事。 「肥前の古窯」にその記述があり、かつ長崎の…

イヴェント”温故知新 feat.草伝社&岸岳庵”を終えて

北波多から唐津文化の発信をしている草伝社さん。 http://soudensya.squarespace.com/ そちらをサポートさせていただいたイヴェント”食と器の縁結び presents 温故知新”が無事終了しました。 地元唐津はもとより福岡、そして遠く東京から50名近い人にご参加…

古唐津数奇

過日、今年11月末の連休に行われる「窯元ツーリズム」&来年のGWの「唐津やきもん祭り」MTGがあった。そこに某誌のI氏が参加と聞いていたのだが、期せずして同誌編集長S氏も参加することに。 http://menomeonline.com/ 家が近所ゆえか何度も御見かけしている…

@唐津 窯元ツーリズム

唐津はおくんちを目前に控え、皆がむずむずしているよう。 彼の地を60回以上訪れているが未経験。 大兄も毎年行かれているようだし、来年はマストかなぁ。 そんな大イヴェントを終えた11月末の連休に「窯元ツーリズム」なるイヴェントが行われます。 http://…

赤坂にて

昨夜は久しぶりに大兄と食事だった。 今回は友人も参加、このメンバーでは3度目。 お店は赤坂の「かさね」さん(後で知ったがミシュラン☆だった)。 旬の食材をふんだんに、しかも粋に配した献立はどれもこれも美味しかった。 加えて供される料理ごと変えて…

唐津数奇

殿上人とあれやこれやの古唐津談義。 斑唐津の贋物からはじまって骨董業界の現況、等々。 「只管唐津を追いかけている、ただ只管に。病気の域かもしれないけれど、それが大事だったりで。 昔の自分はそうだった。今はいないなぁ、若い、そういう熱を帯びた人…

久しぶりの骨董屋さんにて

少し時間が出来たので色々教えていただいている骨董屋さんに顔を出した。 二ヶ月ぶり、だろうか? 自身の琴線に触れるものには出逢えなかったが、再会があり…。 たまたまいらしていた常連さんの所蔵品。 随分と前に手元を離れていった盃で振りも手取りも良い…

モノを見る目

ここのところ、色々な意味でモノに甘くなっているような…。 初期伊万里や李朝になるととんと緩くなり。 特に前者に関しては思うところがある。 凛と向い合わねば。 そう自戒しつつ、週半水曜日の独酌。 嗚呼、唐津に行きたい…。

矢野直人さんと

作陶家、矢野直人氏。 知己を得て8年ぐらいか? 「温厚」という文字が”ぴたっ”とハマる。 話していると”軽やかに風が吹き抜けていく”、そんな好人物だ。 呑んで、窯跡巡りして…。 いつもいつも刺激をくれる、良き友人。 そんな氏の個展が渋谷・黒田陶苑にて…

柳ノ本古窯のこと

先だっての窯跡巡りの〆は平戸系柳ノ本古窯だった。 色々な意味で刺激を受け、帰京後も事ある毎に本を捲り、数奇者や学芸員さんに教えを乞うた。 判明した事は… どうやらこの古窯はしっかりとした発掘調査は行われていない、ということ(正式な裏をとったわ…

一力さん

一力安子さんに会いに行って来た。 一年と三ヶ月、随分のご無沙汰でした。 九十二歳になられた、という一力さん。知己を得たのが確か2006年、その頃よりも確実に若くなられたような…。エネルギッシュでこちらまでも元気になる感じ。 で、只管に古舘九一翁を…

陶片

過日、いつもお世話になっている学芸員の方に発掘陶片を色々と見せていただいた。 誌上で何百回と目にしたもの。五感をフルに活かして接する。 以前九州陶磁で同様の経験をしたが、何度あってもそれを筆舌に尽くことは出来ない。 窯別に選別された幾万を越え…

心、安まるもの

白洲正子さんが「心安まる骨董」と題したエッセイで語られている。 体調が悪い時にたまたま手にした勾玉の触感が病による苦痛を和らげる事があった、と。 古いものが自分を癒してくれる。 …確かにそうかもしれない。 僕自身、嫌な事があった時なぞ独酌しつつ…

古唐津数奇の、”盗掘”話

唐津系古窯をよく知る数奇者と呑んだ。 ここ数ヶ月、彼の地とご無沙汰なのでたまらなく楽しかった。 一番盛り上がったのは昭和の発掘話。 文化財保護法は施行されている、といっても今とは違っておおらかな時代。 「地主さんへ一升瓶のご挨拶と引き換え」、…

骨董と古美術

久しぶりに懇意の骨董屋さんに顔を出した。 「酒器はない、唐津はない」、とお決まりの挨拶。 たまたま数奇者の知人もいて鼎談になった。 で、ふっとしたきっかけで「骨董」と「古美術」の違いについて語る事に。 常日頃「骨董」という言葉があまり好きでは…

新年の、根来

新年、明けまして御目出度うございます。 本年も昨年同様「古唐津・岸岳庵」を宜しく御願い致します! 1年で、”ほぼこの日”しか出番のない根来折敷。 埃だらけのそれを拭いて呑んでいます。 それなりに気分はピリっとしますね。まぁ寛げないので、これもいつ…

2013年を振り返って

2013年もあと1日。 「あっ」と言う間の1年でした。 古美術、という観点で言うとモノへの接し方が変わった年であったように思います。 ここまではなんだ、かんだと言いつつモノをそこそこの数、買ってました。 今年は、と言うと… 来てくれたものは数点。 今、…

ライフ・スタイル

今日は本業で朝一から先ほどまで。 朝一の仕事は担当アーティストのアルバム用写真撮影。 今回本人のリクエストで”和”テイスト。 http://www.koheijapan.jp/ 「お茶室で撮影」と決まったのが10日前。秋の休日です、当然のごとくお茶室予約が出来ません…。 窮…

先輩のアドヴァイスと燗酒

久しぶりに懇意の骨董屋さんに顔を出した。 一頻りの世間話やら、九月の有田行きなどを話した後に東美特別展の話しに。 印象的だった盃の話しで盛り上がる。 その後、店主はこう言われた。 「古唐津に対する経験値も一通り、それなりの見識も蓄積されたよう…

大兄の隠れ家と東美

大兄と久しぶりに一献。 いつも「!」なお店に御誘いいただき、そのたびに世界が拓ける自分。 今回もそんなお店でした。 ストイックなまでに隅々まで店主の美意識が行き届き、更に超絶の酒&肴。 拘りがさらりとしていて、気持ちが良い。 びっくりしたのは古…