秋、ゆえのとくり
盆休み、実家でのんびりしていた。
ほんの2週間前、夜店祭りでごった返したまちはいたって静か。
不安定な天候にいつも蝉の音も元気が無い。
暇つぶしに歩いた雨上がりの七国山は虫の音の大合唱であった。
嗚呼、もう秋。
見た目に里山の木々に衰えは見られぬ。
…が、柿やら栗やらの実は大きくなり、そこかしこで栽培されているキュウリやらトマトやらの
樹勢には明らかに衰えが見られる。
切ないけれど。
帰宅して独酌。
拙宅まわりではまだまだ実家まわりの虫合唱は聞かれないが一端そんなモードになってしまうと、
どうにも片口やガラスを使う気になれない。
牛石のとくりを取り出した。
ちょうど今宵の気分にピタリ、と嵌り…。
酒は七田夏吟の残り。
もう少しでひやおろしの季節。
あっという間に大晦日がくるんだろうな、などと思っています。