山瀬の釉調
古唐津数奇は皆、”山瀬は特異な窯”、と言う。
その土味は”所謂古唐津”とは一線を画しているし、「なんであんなところに窯を築いたんだろう?」って誰もが思う高所に窯は築かれていた。
そんな古窯発掘の小皿が手元にやってきた(山瀬ははじめて!)。
釉薬は完全に溶けきっている。が、白濁釉というよりピンク色を呈している。
…そう、山瀬産の斑には”ピンクがかったやつ”が数多く見受けられる(黄色っぽいのもよくあるけれど)。岸岳系には時折見られるが山瀬の比ではない。
ピンク色になるのには焼成プロセスに何かがあるのか?
そこで古陶数寄の諸先輩方に意見を乞う。「確信はないが酸化炎焼成」とお答えいただく方が何名か。
一方在唐津の作陶家さんは「こないだ話題になりましたよ。僕は還元炎焼成だと思います。焼成後の冷却時間が短いもの程ピンク色になる比率が高いかも。何度かトライしてそのたんびにピンクになったよ。」とおっしゃる。この辺、本業の方々の間でも解明すべき事象らしい。
結局のところ、どうなんでしょうねぇ~?
なーんて色々考えたりすんのが古陶の、いや古唐津数寄の楽しいところですね。