古唐津 岸岳庵

24時間古唐津数奇 feat. 初期伊万里・李朝・木地盆

斑唐津の小皿

過日、「突進力」の劣化を綴った。

唐津太郎さんじゃないけれど、色々とご心配いただいたり、突っ込まれたり。
なんというか、「しゃにむに!」感がなくなっただけ、と言った方が良いだろうか?
隈無く骨董屋さんを巡ることはしなくなった。
同じように新たに蒐集家と誼を深めることもしない。
趣味の一つとして気軽に、無理をせず、といった感じなのだ。
もちろん肥前陶磁が大好きなことに変わりはない。
ただ…前述の通りぐいぐい行く感じでないだけ。

…で、始終スマホでいろいろとやっている。
そんなこんなで巡り会った斑唐津の小皿。

ちょいと手をあげたらすんなり拙宅に。
期限を気にして、がんがん入札し勝ち取ったモノではない。
また、骨董市に朝一で並んでゲットしたモノでもない。
ひょんなきっかけで、ひょいっとやってきた感じ。

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帆柱、とあったが土味は岸岳外系の大川原
(または櫨ん谷)?。径は10.2センチ。








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口辺に直しはあるけれど、見込み一面にひろがる「まだら」具合が僕の好みだ。
釉薬に腐りが無く、しっかりと溶けているし。

酒を注ぐと青がさらに鮮やかに。
本日陶友との昼蕎麦で試運転開始、そして今も継続中。
手持ちや呑み具合も良い感じだ。

大丈夫、盃としてイケる。
今年の夏酒が愉しくなりそうだ。

箱やら、紐やら、包みやら、整うにはまだ時間がかかりそうだけれど、それはそれで。

…この感じ。
偶然の出逢い、無理をしない、急かない。
そう、これぐらいが今のぼくの、古きモノに向き合うスタンスなんだと思う。
この斑小皿が再確認させてくれたよう。