小森谷・皮鯨
改めてみてみるとなかなかに興味深い。
籾殻を引いたトチンの上にちょこん、と乗っている。こんな状態で数百個並べて焼成したのだろう。圧巻だったろうなぁ。
平戸系小森谷という窯は有田に点在する窯が磁器に移行した後もせっせと唐津陶を産していたらしい。特徴ある皮鯨盃が茶席に入り高価でやりとりされたり。発掘物も含め、相当な量が市場には存在するので焼きが甘かったり、釉薬が剥離していたり、割れていたり、と難はありつつも見所のあるものに出会える可能性がまだあるように思う。
それにしてもこの陶片の釉調は良いなぁ。これで完器だったら相当な器量持ちだったろうに。
*写真はその陶片、以前から何度もブログに登場している小森谷の皮鯨盃と小森谷古窯の遠景。