プレ高台部会
丁度盗掘にあったばかりの窯跡はそこかしこに陶片が散らばっていた。そんな数多の中から「ああ、奥高麗っぽいなぁ」と氏がつぶやきながら手に取ったものがあった。明らかにそのあたりにあるものとは一線を画する高さ、そして頑健さ。表現は適切でないけれどキラキラしたもんに感じられた。
「高台」を意識するようになったのはそれから。
以来、蒐集において、または古窯散策においてもひとつのガイド・ラインができた。
帆柱の低めの感じ、道園のきりっとした感じ、または立ち上がりがあるかないかの錆谷をはじめとする武雄北部系、そして雑ながらも雰囲気のある平戸南部系等々。岸岳系や松浦系礼賛の風評はあっても僕にとっては、どれもこれも「古唐津」という絶対値がある。だからそれぞれに魅力があって琴線に触れる。願わくば平戸北部系の造形はもっと評価されてほしいけど。
*そういえば色々と教えていただいている国分寺の骨董屋さん、目の鱗・妙々堂さんはHPで「高台学会」なるものを主催されている。ご興味のある方はのぞいてみてください。お勧めです。
http://www.fufufufu.com/menouroko/default.html
写真は僕がいいなぁ、と思っている高台。