秦秀雄翁のことなど
「工芸青花」刊行七号。
それに「秦秀雄と私」と括られた100Pにわたる特集が掲載されている。
所縁のある、また想いを寄せる方々が寄稿しているがその”肝”は翁の三男、笑一さんのそれと最近発見された翁の日記。そのインパクトがハンパ無い。
著作であったり、または生前にお付き合いされていた青柳恵介さんからお話しを聞いたり。
青山二郎さんの、例のDisものも読んだ。
ともかく気になっていたから、遮二無二情報を仕入れ、翁に対しての、自分なりのイメージは持っていた(つもり)。
その、全てが覆った。
おまけに笑一さんのお話しを直接聞き、会話を交わすと更にそれが確信に。
情報より人が動いていた時代である。
情報は人を通じ、今以上に良くも悪くもなった時代である。
今の、翁に対するイメージはネガティヴなものがメインのように私には受けてとれる。
どうなのだろうか?
あの行動力。
モノへの一直線な向き合い方。
著作における言い切り。
そして、眼力と現代物をはじめ美に対する幅広く柔軟な理解や解釈。
勝見師匠は「骨董に、そう、好きなモノにおぼれていたんだ」と表現していたがその通りだ。
翁が鬼籍に入った時、僕は中学3年。
笑一さんは「古いものを愛する若い人には全てを打ち明けていました」とおっしゃった。
もうちょい早く生まれて、
もうちょい早く古いものが好きになっていればなぁ。
やはり、秦秀雄翁はカッコ良い。