平戸系のお皿<向付>
古唐津数奇の中で、平戸系は一部<小森谷など>を除いて総じて評価されていない。
岸岳系やら松浦系と比して「古格がないし、線が固い」などと言われたり。既に磁器が焼かれていた時代に、確立されたラインで量産された平戸系。以前から度々この場で記しているが、僕は嫌いじゃない。3月末の平戸系窯跡巡り→http://blogs.yahoo.co.jp/mstmrtrsp/34517044.html
を経て、より一層それらへの興味は深まるばかり。
で、過日訪れた骨董屋さんで”さっぱり”した一目で「平戸系」と解るお皿に巡り会った。
![イメージ 1](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mstmrtrsp/20010101/20010101032740.jpg)
ダメージは口辺に何カ所かあるが綺麗な直しで気にならない。どちらかというと緩めの溝縁、見込みに三カ所の砂目、土灰に何かしら調合したと思われる釉薬の、還元炎焼成、陶土は細やかですっきりした高台。口径13センチ。
![イメージ 2](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mstmrtrsp/20010101/20010101032750.jpg)
朝鮮半島からやってきた陶工達の息吹が感じられる。
↓こちらにも書いたように、溝縁が気になってるこの頃。
なんだか無償に欲しくなって5枚寄せてあったものの中から割愛をお願いし、渋々ご納得いただく。
「昔は2万ぐらいしたんだけどなぁ」、と店主。確かに2003年頃はそれぐらいしていたかも。ヤフオクでもそれなりの金額で落札されていたし。とにもかくにも古唐津の小皿の価格破壊は凄いようだ。と、いうか一昔前が異常だったんだろうなぁ。
びっくりするぐらい安く入手。
世評の低いものが自分の琴線に触れるものだったりすると安価で寄せる事が出来て嬉しい。今の僕にとってこういう手はまさにそれ、なんです。